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【渡りセグメント】についてわかりやすく解説

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ネットワーク構築の現場で、先輩から「ルーターとL3スイッチの間に渡りを作っておいて」と言われて、何のことかわからず困った経験はないでしょうか。

「渡りセグメント」は、ネットワーク機器同士を直接つなぐ接続部分に割り当てられた、専用のIPネットワーク(セグメント)のことです。

この記事では、渡りセグメントの意味と必要な理由を、VLANやルーティングとの違いも交えて、初めて学ぶ方にもわかりやすく解説します。

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目次

渡りセグメントとは

渡りセグメントとは機器と機器を直接つなぐ「線」そのものに割り当てられたIPネットワークのことです。

ネットワーク構成図を描くとき、多くの場合は「ルーターの下にスイッチがあり、スイッチの下にPCがある」というように、機器の中に他の機器がぶら下がっている形を想像します。

これに対して「渡り」は、機器同士を結ぶ接続そのものに、独立したネットワークを与えるという考え方です。

具体的には、ルーターとL3スイッチをつなぐポートに、それぞれ次のようなIPアドレスを設定します。

  • ルーター側のポート:10.0.0.1
  • L3スイッチ側のポート:10.0.0.2

この2台しかいない区間に割り当てられた、10.0.0.0/30 のような小さなネットワークが「渡りセグメント」です。

利用者であるPCなどは一切接続せず、機器同士の接続専用に使われる点が最大の特徴です。

渡りセグメントvlanとの違い

ここで混乱しやすいのが、「渡りセグメント」と「VLAN」の関係です。結論から言うと、この2つは比較する対象ではなく、手段と用途の関係にあります。

項目VLAN渡りセグメント
位置づけセグメントを作る仕組み(L2)VLANで作られた、機器間接続専用のセグメント
役割ブロードキャストドメインを論理的に分割するルーティングの土台となるIPネットワークを用意する
つながる相手ユーザー収容用なら複数のPCなど基本的に機器のみ

VLANは「セグメントを作るための仕組み」そのものであり、何のために使うかは問いません。営業部のPCを収容するセグメントもVLANで作りますし、機器同士をつなぐ渡りセグメントもVLANで作ります。

つまり、渡りセグメントは、VLANという仕組みを使って作られた「特殊な用途のセグメント」の一つにすぎません。

「VLANと渡りセグメントのどちらを使うか」ではなく、「同じVLANという仕組みを、ユーザー収容用に使うか、機器間接続用(渡り)に使うか」という整理が正確です。

渡りセグメントルーティングとの違い

もう一つ整理しておきたいのが、ルーティングとの関係です。

  • 渡りセグメント:機器間接続専用の、ネットワークという「箱」そのもの
  • ルーティング:その箱(セグメント)同士をどうつなぐかという「通信のルール」

ルーティングは、すでに分かれているネットワーク同士をつなぐ配送の仕組みであり、ネットワークを分ける仕組みではありません。

VLANによって複数のセグメントが「分かれた状態」になり、そのうえでルーターやL3スイッチがルーティングによって「橋を架ける」ことで、初めて部署間の通信などが成立します。

渡りセグメントも例外ではなく、ルーターとL3スイッチという2つのL3機器の間にルーティングを成立させるために、その接続部分にも土台となるセグメントが必要、という理屈で生まれた概念です。

具体例で見る全体像

実際の小規模オフィスを想定した構成で、3つの関係を整理してみましょう。

[ルーター]
    │ 渡りセグメント(VLAN99・10.0.0.0/30)
[L3スイッチ] ── ルーティングで中継 ──┬── VLAN10(営業部・192.168.10.0/24)
                                    └── VLAN20(開発部・192.168.20.0/24)
  • VLAN10・VLAN20:営業部・開発部それぞれのPCを収容するセグメント。VLANによって互いに分離されている。
  • 渡りセグメント(VLAN99):ルーターとL3スイッチの接続専用のセグメント。PCなどは接続しない。
  • ルーティング:L3スイッチが行う処理。VLAN10とVLAN20、さらに渡りセグメントの先にある外部ネットワークとを、すべてつなぎ合わせる。

このように、VLANが個々のネットワークという「箱」を作り、渡りセグメントはその箱の一種(機器間接続専用)、ルーティングはその箱同士をつなぐルールという三段構造で理解すると、全体がすっきり整理できます。

まとめ

  • 渡りセグメントとは、機器同士を直接つなぐ接続に割り当てられた、専用のネットワークのこと
  • ルーティングの土台作り・構成の整理のために必要
  • VLANは「セグメントを作る仕組み」、渡りセグメントは「その仕組みで作られた、機器間接続専用のセグメント」という用途の一つ
  • ルーティングは、渡りセグメントを含む複数のセグメント同士をつなぐ「通信のルール」

「渡りセグメント」という言葉だけを単独で覚えるのではなく、VLAN・ルーティングという周辺の言葉とセットで理解すると、ネットワーク構成図を読むときの理解がぐっと深まります。

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